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目と耳のライディングバックナンバー

◆第337回 春から縁起がいい (9.Feb.2015)

 とても嬉しいことがあった。私が編集長をつとめている月刊『街もりおか』が、盛岡市から「もりおか暮らし物語賞」をいただくことになったのである。
 同賞について盛岡市のホームページから転載させていただく。
 盛岡市は,2006(平成18)年1月に「盛岡ブランド推進計画」を策定し,盛岡が有する価値や魅力を「盛岡ブランド」として確立し,市内外へ発信する取り組みを行ってきました。
 その取り組みの一環として,平成19年度から盛岡ブランドの推進に寄与し,その功績が顕著である人・団体を「もりおか暮らし物語賞」として表彰しています。
 同賞はこれまでに団体・企業では盛岡市肴町商店街振興組合青年部4S会、株式会社みちのくあかね会、中津川の水芭蕉を守る会、いわて生活協同組合、岩洞湖漁業協同組合、有限会社豊香園、一ノ倉邸管理保存委員会、盛岡河川漁業協同組合、雫石川東部漁業協同組合、盛岡ふるさとガイドの会、小松太鼓店・高松義雄太鼓店、南部火消伝統保存会、盛岡彫刻シンポジウム実行委員会、有限会社白龍、日本ハンギングバスケット協会岩手支部、きららな街盛岡を創る会、大慈清水用水組合・青龍水組合、盛岡地区生産者立売組合(神子田朝市)、開運橋花壇クラブ、盛岡まち並み塾、文化地層研究会、盛岡市立高等学校放送部が、個人では鎌田隆さん、藤村光雄さん、中谷眞也さん、畑中美耶子さん、阿部利弥さんが受賞している。盛岡の文化を語る上で欠かせない顔ぶれが揃っていると言っていい。受賞者に共通するのは、盛岡の文化の再発見と継承だと思う。
 『街もりおか』は昭和43(1978)年、作家の鈴木彦次郎(1898-1975)によって創刊され、以後、一号も途絶えることなく今日まで発行している。執筆者は盛岡市民と盛岡ゆかりの方、そして、盛岡が好きな方で、内容は盛岡のことに限られている(別の言い方をするならは、盛岡に関係することなら何でもいい)。
 こういう内容でほぼ50年近くもやってきたということは、それだけ盛岡が奥深い文化を有しているということの証だろう。私は2008年に5代目の編集長に就任した。
 就任後、私はまずバックナンバーに目を通した。そこは盛岡の歴史、生活、文化の宝庫だった。
 編集という仕事は初めてだったし、小さいながらも会社を経営するのも初めてだった。引き継いだときに少なからず借金を抱えていたため苦労も多かったが、原稿を依頼し、それを掲載することの楽しみがそれを補い、救いとなった。
 『街もりおか』の受賞はその50年近くに及ぶ歴史に対するものだと思う。したがって、歴代編集長、編集に関わってきたスタッフ、これまで執筆してくださった方々も受賞者である。また、『街もりおか』は100近い会員店によって維持されている。これらすべての会員店も受賞者である。もちろん、読者がいなければ冊子は成立しない。だから、これまで支えてきてくださった読者のみなさんも受賞者だと私は思う。
 このたびの受賞を喜ぶとともに、歴代編集長、スタッフ、執筆者、会員店、読者のみなさんに改めて感謝申し上げます。
〈このごろの斎藤純〉
○相変わらずスキーにはまっている。今シーズン中に10回はゲレンデに行きたいと思っていたが、実現できそうだ。
岩手発6組のアーティストによるオムニバスアルバム「six」を聴きながら

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