◆第155回 生きのいいタンゴを聴く(6.august.2007) |
小松亮太プロデュース 〜タンゴ、或いは反タンゴ〜
盛岡市キャラホール(大ホール) 2007年7月25日午後7時開演
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またタンゴを聴く機会があった。新鮮で勢いのあるタンゴを聴かせてくれたメンバーは以下の通り。
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〈メンバー〉
小松亮太 (バンドネオン)
レオナルド・ブラーボ (ギター)
喜多直毅 (ヴァイオリン)
西嶋 徹 (コントラバス)
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前回、珍しいピアノレスのタンゴを聴いたと書いたばかりなのに、ご覧のように今回もピアノレスだ。
意外なことに、小松さんもこういう編成は初めてだという。
コンサート・タイトルの「反タンゴ」は、タンゴ以外のアルゼンチン音楽やブラジル音楽のリズムを用いたオリジナル曲を指している。決して「アンチタンゴ」ではない。
いずれにしても、小松亮太が演奏するかぎり、それは(語弊を恐れずに言うなら、たとえタンゴであっても)小松亮太の音楽以外のなにものでもない。そのことを強く感じさせた。
演奏曲目は。
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第1部
〈1〉ノスタルヒコ〜首の差で(J.プラザ/C.ガルデル)
〈2〉オブリビオン(A.ピアソラ)
〈3〉場末の苦悩(C.ガルデル)
〈4〉ダンサリン(J.プラザ)
〈5〉リベルタンゴ(A.ピアソラ)
〈6〉澄んだ空(Q.シネシ)
〈7〉恋人もなく(A.バルデイ)
〈8〉私達はあんなに若かった(L.フェデリコ)
〈9〉ラ・カランドリア(I.アビトボル)
〈10〉テキーラ・トリステ(小松亮太)
第2部
〈11〉私の隠れ家(J.C.コビアン)
〈12〉わが愛のミロンガ(P.ラウレンス)
〈13〉本当は有名なのに最近めっきり見かけなくなったタンゴメドレー
〈14〉『タンゴの歴史』よりボルデル1900(A.ピアソラ)
〈15〉『タンゴの歴史』よりナイトクラブボルデル1960(A.ピアソラ)
〈16〉シータ(A.ピアソラ)
〈17〉コラール(A.ピアソラ)
〈18〉アディオス・ノニーノ(A.ピアソラ)
アンコール
〈19〉ラ・クンパルチータ(ロドリゲス)
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ピアノの代わりをつとめたアルゼンチン出身のクラシックギタリストでタンゴ・ギターの専門家でもあるレオナルド・ブラーボが素晴らしかった。〈6〉でソロも聴かせてくれたが、ほぼ全曲にわたってブラーボのギターをフィーチャーした編曲だった(CDを買おうとしたのだが、残念ながら置いてなかった)。
アルゼンチンはクラシックギターの盛んな土地でもあり、重要な作曲家も少なくない。ただ、本国の経済事情のため、ほとんどの音楽家が(タンゴも含む)海外流出しているそうだ。ブラーボさんもその一人だ。
ピアソラの『タンゴの歴史』はコンチェルタンゴ(第154回参照)で「1930年代のカフェ」と「現代のコンサート」を聴いたので、合わせて全曲を聴いたことになる。
同じ曲でもこんなに違うんだな、と思った。それは、編成の違いというよりも、アプローチの仕方の違いから来るのだろう。コンチェルタンゴは、やはり軸足がクラシックにある。
ぼくはどちらの演奏も好きだ。
ソロ奏者として重責を担った喜多直毅さんは、タンゴの本場で修行を積まれたタンゴ・ヴァイオリニストだ。器用なヴァイオリニストがタンゴの雰囲気を真似た演奏とは明らかに一線を画している。あんなふうに「思いが溢れる」情熱的な演奏は、なかなか聴けるものではない。
ちなみに、喜多さんは盛岡のお隣り滝沢村の出身だ。
小松さんの軽妙なおしゃべりもコンサートを楽しいものにしてくれた。キャラホールは満席とはいかなかったが、空席を充分に補う拍手が鳴り響いた。
古くさい音楽と思われがちだったタンゴに新しい光を与えたのはアストル・ピアソラだった。もしピアソラがいなければ、こんにちこのようにタンゴを聴くこともなかったかもしれない。
ピアソラの偉大さを改めて感じた。
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レオナルド・ブラーボ(Leonardo Bravo)のプロティールを特に記しておきます。
● 1967年アルゼンチンに生まれる。国立ロサリオ大学芸術学部音楽課修了(1994)。ロサリオギター協会主催ギターコンテスト優勝(1987)。モサルテウムサンタフェ主催クラッシックギターコンテスト優勝(1989)。アルゼンチンギターサークル(CGA)主催クラッシクギターコンテスト優勝(1991)。CGAより1994年のベストギタリストに選ばれ、フンダシオン・アントルチャス主催室内楽コンテスト優勝、サンロレンソギター協会主催サンロレンソギターコンテスト2位(1994)。国立ロサリオ大学主催クラッシクギターコンテスト優勝(1995)。ウニオン デル ペルソナル シビル ナシオン(UPCN)主催アルゼンチンの音楽の全国作曲、演奏コンテスト2位 (2003)と輝かしい受賞歴を持つ。1991年より2003年まで国立ロサリオ大学にてギターを教える。 2004年よりフォレストヒルミュージックアカデミー及びラテン文化センター(福岡)にてギターを教える。これまで11枚のCDがリリースされている。現在、福岡在住。
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◆このごろの斎藤純 |
○大曲、八戸、北上と小さな旅がつづいている。自転車を持ち、列車を利用する輪行という旅だ。近々、函館にも行く予定だ。海を渡ってしまうと、こっちに戻るのが嫌になるかもしれない。
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アストル・ピアソラ『ライヴ・イン・トーキョー』を聴きながら
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