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◆第158回 ピアソラナイト(19.september.2007)

トリオ・リベルタ・プレイズ・ピアソラ
2007年9月12日 盛岡市民文化ホール大ホール 午後7時から

 第154回第155回につづいて、ピアソラ・ナンバーを聴く機会があった。


[第1部]
〈1〉ガーシュウィイン:サマータイム
〈2〉ラヴランド:ソング・フロム・ア・シークレット・ガーデン
〈3〉ヒム・トゥ・ホープ
〈4〉イーラン
〈5〉モリコーネ:『ニューシネマパラダイス』メドレー
〈6〉ガルデル:首の差で
〈7〉ラウレンス:我が愛のミロンガ
〈8〉ガーデ:ジェラシー
〈9〉ロドリゲス:ラ・クンパシータ

[第2部]
〈10〉ミケランジェロ70
〈11〉アディオス・ノニーノ
〈12〉ブエノスアイレスの冬
〈13〉ブエノスアイレスの夏
〈14〉悪魔のロマンス
〈15〉鮫
〈16〉タンガータ

[アンコール]
〈17〉よみがえる愛
〈18〉ミロンガ・ピカレスク
〈19〉リベルタンゴ

トリオ・リベルタ=石田泰尚(ヴァイオリン)、中岡太志(ピアノ)、松原孝政(サックス)

 前2回(第154回、第155回)とダブっている曲もあり、聴き比べができた。前2回にはバンドネオンが入っていたが、今回はバンドネオン奏者がいない。代わりにピアノレスだった前2回と異なり、今回はピアノが入っている。
 バンドネオンが入っていないのに、ときおりバンドネオンが聴こえたような気がした。中岡太志のピアノと松原孝政のサックスがつくる和音の響きがそんな錯覚を起こさせたようだ。二人ともしっかりしたテクニックがあり、透明感のある音が印象的だった。
 また、実力もさることながら、ユニークなキャラクターの持ち主でもある石田泰尚が光っていた。

 しかし、楽器編成よりも大きな違いがあった。それは、前2回と比べて、メンバーの平均年齢がぐっと若返る点だ。

 タンゴを演奏する上で、若いことはプラスにならない。むしろ年齢を重ねることのほうがタンゴを演奏する上ではプラスになると思う。
 本人たちは「もう若くはない」と言うかもしれないけれど、ぼくから見ても充分に若い。

 ぼくはトリオ・リベルタの若いタンゴに魅了された。
 トリオ・リベルタは青春というにはもう当たらない年齢ではあるが、まだその輝きと残り香を漂わせている。若さゆえの脆さや儚さをはらんだ香りだ。
 ピアソラの演奏からはある種の諦念と、そこから来る「粋」が感じられる。トリオ・リベルタの音楽はピアソラのそれとは異なる。だが、今の年齢でなければ成し得ない音楽であることは確かだ。矛盾するかもしれないが、タンゴを聴いてこんなに切ない思いを味わったのは、ピアソラ以外では初めての経験だった。

 なお、メンバーのプロフィールはこちらをご覧ください。

◆このごろの斎藤純

○予定していた北海道ツーリングは、悪天候が見込まれたので出発を見合わせた。でも、決行した仲間たちから、ぼくが参加しなかったおかげで晴天に恵まれたと感謝されてしまった。

ライヴ・イン・ウィーン/アストル・ピアソラを聴きながら