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◆第159回 岩手のアートシーンが熱い!(1.october.2007)

 見逃せない個展や展覧会が目白押しだ。
 まず、岩手町の石上の丘美術館では、宇津宮功(盛岡市出身、パリ在住)個展「渡仏40年−パリで紡がれる神話世界」が開かれている(10月8日まで)。

 旧石井県令邸では百瀬寿さんの個展 が開かれている(10月28日まで)。

 10月6日からは盛岡市の岩手県公会堂で恒例の岩手県公会堂アートショウがはじまる。

 長谷川 誠展 DISTANCE/1984,2007は廃校を活用したギャラリーでの開催だ。

 10月27日からは花巻市東和でアート@つちざわが今年も開催される。ぼくたちは美術といえば美術館などで観るものと思いがちだが、アート@つちざわでは、まちのあちこちにアートが登場する。それらを見てまわるうちに、東和というまちのよさを再発見するだろう。
 初日に開催されるシンポジウムにぼくも参加する予定だ。詳細は後ほどお知らせします。

 上記のうち、宇津宮さんと百瀬さんの個展に足を運んだ。
 宇津宮さんの作品は「美術」に対する先入観や既成概念をくつがえす。どんなジャンルにも属さない独自の世界がある(もっとも、ぼくは宇津宮作品のよき理解者とは言えないが)。

 百瀬さんも独自の世界を築き、盛岡から世界に発信している美術家だ。岩手、宮城、福島、栃木の各県立美術館や東京国立近代美術館をはじめ、スコットランド美術館など海外の美術館に収蔵されている。東京ミッドタウンの巨大な作品も話題になった。
 盛岡市内清水町に残る旧石井県令私邸(盛岡市歴史的建造物指定)は明治19年ころの建物で、盛岡に残る最古の洋館だ。百瀬寿さんの作品は、ここに初めからあったかのようにマッチしていた。

◆このごろの斎藤純

○盛岡文士劇の顔合わせがあった。ついこのあいだ『新撰組』をやったばかりだというのに、もうそんな季節になった。今年の演目は『丹下左膳』だ。ぜひご覧ください(チケットは11日から発売)。

パット・メセニー・ブラッド・メルドーカルテットを聴きながら