トップ > 目と耳のライディング > バックナンバーインデックス > 2010 > 第217回




◆第217回 バッハの傑作『ロ短調ミサ』を聴く(8.February.2010)

オーケストラアンサンブル金沢 第275回定期公演マイスター・シリーズ盛岡公演
2010年1月31日(日)午後3時開演
盛岡市民文化ホール大ホール


 私が合唱曲に目覚めたのは、盛岡バッハカンタータフェラインのコンサートを聴いたことがきっかけだった。それまではどちらかというと合唱曲は苦手だった。
 合唱に限らず、声楽全般が苦手だった。オペラをあまり聴いてこなかったのも、そんな「了見の狭さ」が邪魔をしていたせいだ。
 合唱曲の真の魅力を教えてくれた盛岡バッハカンタータフェラインによるバッハのミサ曲ロ短調のコンサートがあった。指揮はバッハの合唱曲のオーソリティであるヘルムート・リリング、管弦楽はオーケストラアンサンブル金沢という贅沢な組み合わせだ。

 この作品は『マタイ受難曲』、『ヨハネ受難曲』、『クリスマス・オラトリオ』と並ぶ傑作だ(バッハの4大宗教曲と呼ばれている)。ただ、作曲過程が複雑なこともあって、「ひとつの作品としてつくられたのではない」という見解もあるようだ。
 ロ短調ミサを聴いて、「あれ、ほかの作品で聴いたことのあるメロディだな」と気づいた人は、相当なバッハ通だろう。旧作からの転用・改作が多いのが、この作品の特徴でもある。

 2時間近い大作だが、バッハ音楽の集大成といわれるだけあって、演奏も難しい。
 曲はいきなり大合唱ではじまる。
 その最初の音で、私は鷲掴みにされた。ソリストのなかでは、アルトの永島陽子さんが傑出していたように思う。
 リリングからオーケストラアンサンブル金沢は、ノンビブラートなどバロック時代の演奏様式で弾くことを求められ、苦労したという。ヴァイオリン独奏にちょっと違和感を持ったのは、そのせいかもしれない。

 盛岡バッハカンタータフェラインの実力については、これまでも機会があるたびに書いてきた(第143回第176回 ご参照ください)。今回、リリングは「バッハの音楽をよく理解している」と高く評価している。ファンとしては、なんだか自分のことを褒められように嬉しいものだ。

 なお、このコンサートは石川県立音楽堂コンサートホール(金沢市)、東北大学百周年記念会館川内萩ホール(仙台市)でも行なわれ、盛岡バッハカンタータフェラインからも一部の団員が参加している。

◆このごろの斎藤純

○今週は茅ヶ崎市にお邪魔します。お近くの方は足をお運びください。

茅ヶ崎まちぐるみ討論会「自転車サイズのまちづくり」
2010年 2月11日(木曜日)
場所:茅ヶ崎市役所分庁舎 コミュニテイホール6階  
・開催時間:13:30〜17:00  
・交流会 :17:00〜18:00  
・参加費無料
・当日参加可能

ビル・エァンズ・トリオ・ウィズ・シンフォニーオーケストラを聴きながら