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◆ 第233回 中空を舞う色彩のグラデーション(4.October.2010) |
『百瀬寿展 MOMOSE Hisashi 1970-2010』 |
現役作家で最も人気の高い作家のひとり、百瀬寿さん(盛岡在住)の40年間に及ぶ画業を本展で見ることができる。 それは、ある意味で格闘の日々だったに違いない。そして、その格闘は今もつづいている。 百瀬さんはさまざまな色を軽々と、自由に使っているように見える。しかし、実際は「軽々と」でも「自由に」でもなく、苦心惨憺、呻吟に呻吟を重ねているのだ。「この色とこの色を組み合わせればきれいだな」という単純なものではない。くどいようだが、決してそうではない。だからこそ、人々の鑑賞に耐えるのだ。 9月20日に行なわれたスペシャル鼎談の中で百瀬さんは「白黒は楽なんですよ」とおっしゃった。 なんだか理屈を並べてしまったが、百瀬さんの作品に囲まれて幸福な気分を味わうのが正しい鑑賞の仕方だと思う。 |
◆このごろの斎藤純 |
○10月12日(午後7時開演)、盛岡市民文化ホール小ホールで、ギターと弦楽三重奏のコンサートがあります。 |
イザイ:管弦楽集を聴きながら |
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