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◆ 第248回 震災後の芸術文化 その1 (16.May.2011) |
第246回で、NHK交響楽団アメリカ公演ニューヨークのことに触れた。過日、帰省した鈴木弘一さんから、出発の際の苦労やアメリカでの反応などをうかがった。予定していたメンバーのうち二人が出発できなかったそうだ。そんな中でのニューヨーク公演だった。
実はこの日、私は岩手県立美術館の館長講座に招かれていたため、コンサートの前半を聴くことができなかった。
原田館長から、「企画展は中止になったが、美術家本人から特別展を開催したいという申し出など、多くの声が寄せられている」ことや「県立美術館が中心になって沿岸でワークショップを展開し、その作品を企画展示室に並べたい。やるからには、何年もかけて長期的視野でやりたい」というお話があった。
公開座談会を終えて大急ぎで、もりおか啄木・賢治青春館に駆けつけると、ちょうど第2部がはじまるところだった。 |
1)シューベルト(長谷川恭一編曲):アヴェ・マリア |
1と2は、鈴木弘一さんと鈴木朝子さんの親子共演。二人の演奏スタイルの対比をおもしろく聴いた。3は三神樹美さんとの共演。 バルトークのこの曲は、私の大好きな曲で、たくさんCDを持っているし、もちろん生でも何度か聴いている。この日の鈴木さんの演奏はテクニックもさることながら、バルトークをよく理解しているうえに、何よりもその思い切りのよさに爽快な印象を覚えた。 公共ホールでは、動員数を重要視するあまり(費用対効果という芸術にはふさわしくないモノサシがしばしば用いられる)、音楽の中身がときとして脇に追いやられることがある。そのため、あまりポピュラーではない作品に接する機会を失っているが、新しい聴衆を得るためにもこれまでの姿勢を見直すべき時期を迎えているとはっきり言っておこう。 |
◆このごろの斎藤純 |
○東日本大震災被災地支援チームSAVE IWATEの活動、バンド活動(震災後はチャリティコンサートの引き合いがきている)、『街もりおか』編集発行、岩手町立石神の丘美術館芸術監督と忙しく動きまわっている。身も心もパンク寸前のときに救ってくれるのが、上記の演奏会や美術館賞の時間だ。 |
マーラー:交響曲第4番を聴きながら |
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